衛生関係 2 健康の保持増進

健康の保持増進


1 働く人の心とからだの健康づくり~THP

 

 これまでの健康管理では、病気の早期発見や治療に重点が置かれていました。このため、検査結果が異常なしの人は、健康管理の対象外とみなされがちでした。しかし、異常なしと判定された人の中にも、糖尿病や高血圧などのいわゆる生活習慣病の予備軍といわれる人が多く含まれています。
 THPでは、個人の生活習慣を見直し、若い頃から継続的で計画的な健康づくりをすすめることで、働く人がより健康になることを目標としています。

  


 THPとは
 トータル・ヘルスプロモーション・プランの略称で、労働安全衛生法に基づき、すべての人を対象に心とからだの両面からトータルな健康づくりを目指した運動です。

 THPの具体的な進め方
 厚生労働大臣の指針に示されてあり、健康測定を行いその結果に基づいた運動指導・保健指導・栄養指導・メンタルヘルスケアを行うことが基本ですが、その際、事業場や個人の実状に応じたすすめ方が望まれます。

(1)健康測定

 A 生活状況調査  仕事の内容、通勤方法、生活リズム、趣味・し好、運動習慣・運動歴、食生活、メンタルヘルス、口腔保健、その他
 B 問診・診察  既往歴、診察所見、業務歴、家族歴、自覚症状、その他
 C 医学的検査  形態、循環機能、血液、呼吸機能、尿、その他
 D 運動機能検査  筋力、筋持久力、柔軟性、平衡性、敏捷性、全身持久性

 

(2)健康指導

 A 運動指導(運動実践) 運動プログラム作成とプログラムに基づく運動実践の指導援助
 B 保健指導 業務形態や生活習慣に配慮した健康的な生活のための指導・教育
 C 栄養指導 食習慣の評価とその改善指導
 D メンタルヘルスケア リラクゼーションの指導、ストレスに対する気づき、良好な職場の雰囲気づくり
 ※健康指導にあたっては、運動指導担当者、運動実践担当者、産業栄養指導担当者、産業保健指導担当者、心理相談担当者などの人材の育成に努める必要があります。

2 心の健康確保

 

 近年、経済・産業構造の変化、高齢化が急速に進展する中で、労働者の就労意識の変化や働き方に変化が見られます。
 労働省(現厚生労働省)が実施した労働者健康状況調査によると、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合が増加しています。
 このような状況から、労働省(現厚生労働省)では平成12年8月に、事業場において事業者が行うことが望ましい労働者の心の健康の保持増進のための基本的な措置(メンタルヘルスケア)が適切かつ有効に実施されるため、メンタルヘルスケアの原則的な実施方法について「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を定めました。各事業場においては、実施可能な部分から取り組んでいくことが重要です。


(1)メンタルヘルスケアの基本的考え方

A  事業場におけるメンタルヘルスケアの重要性

 職場には労働者の力だけでは取り除くことができないストレス要因が存在しているため、労働者の取り組みに加えて、事業者が積極的にメンタルヘルスケアを実施することが重要です。

B  メンタルヘルスケアを推進するにあたっての留意事項
 心の健康については、その評価は容易ではなく、また、心の健康問題
の発生過程には個人差がおおきこと

 プライバシ-の保護及び労働者の意志の尊重に留意すること
 人事労務管理と連携する必要もあること
 心の健康問題は、家庭・個人生活等職場以外の問題も影響を受けてい
ることがあること

(2)心の健康づくり計画
A  心の健康づくり計画の策定

 メンタルヘルスケアは、中長期的視点に立って、継続的かつ計画的に行われることが重要です。このため、事業者には、事業場の心の健康づくりに関する職場の実態とその問題点を明確にするともに、その問題点を解決する具体的な方法等についての基本的な計画(「心の健康づくり計画」)を策定することが求めらています。

B  心の健康づくり計画で定める事項
 事業場における心の健康づくりの体制の整備
 事業場における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実施
 人材の確保及び事業場外資源の活用
 労働者のプライバシーへの配慮
 その他労働者の心の健康づくりに必要な措置

(3)メンタルヘルスケアの具体的進め方

 メンタルヘルスケアは、「セルフケア」、「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」及び「事業場外資源によるケア」の4つのケアが継続的かつ計画的に行われることが重要である。


A  セルフケア

労働者が自らストレスや心の健康について理解し自らのストレスを予防、軽減あるいはこれに対処します。

 労働者は、事業者が実施する施策に基づき、ストレスへの気づき、ストレスへの対処、自発的な相談を行います。
 事業者は、セルフケアに関する教育研修、情報提供及び相談体制の整備を行います。

B  ラインによるケア
労働者と日常的に接する管理監督者が、心の健康に関して職場環境等の改善や労働者に対する相談対応を行います。

 管理監督者は、作業環境、作業方法、労働時間等の職場環境等の具体的問題点の把握及び改善を行います。その際、個々の労働者に過度な長時間労働、過重な疲労、心理的負荷、責任等が生じないように配慮します。また、労働者から自主的な相談に対応します。
 事業者は、管理監督者に対する心の健康に関する研修を実施します。

C  事業場内産業保健スタッフ等によるケア
産業医、衛生管理者等の事業場内の健康管理担当者が、事業場の心の健康づくり対策の提言を行うとともに、その推進を担い、また労働者及び管理監督者を支援します。

 事業場内産業保健スタッフ等は、職場環境等について評価し、管理監督者と協力してその改善を図ります。また労働者のストレスや心の健康問題を把握し、保健指導、健康相談等を行います。
 専門的な治療を要する労働者にたいしては、適切な事業場外資源を紹介するとともに、職場復帰及び職場適応の指導及び支援を行います。
 事業場は、事業場内産業保健スタッフ等に対して、教育研修、知識修得等の機会を提供します。

D  事業場外資源によるケア
事業場外の機関及び専門家を活用し、その支援を受けます。

 事業場外資源は、専門的な治療が必要な労働者への対応や、休業中の労働者の職場復帰に関する指導及び支援を行います。
 事業場は、それぞれの役割に応じた事業場外資源を活用します。


(4)勤労者心の健康相談

 仕事上のストレスによる精神的な悩みや職場の対人関係の悩みなど勤労者の心の健康問題について、カウンセラーによる相談を受け付けております。相談は無料で秘密は厳守いたします。
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 東京労災病院  勤労者心の健康診断   03-3742-7556
  相談日 月曜日から金曜日(祝日、年末年始、7月1日を除く)
  相談時間 午後2時から午後8時
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